デジタルカメラの特徴

 デジタルカメラには、今までのカメラにない便利な点がたくさんあります。そして、これからもどんどん進歩していくカメラです。
 しかし、まだデジタルカメラは、従来の銀塩カメラと比べると画質・操作性それに価格でも負けています。したがって、デジタルカメラを使う上でのポイントは、その特徴をよく知って、長所を生かして使うことです。

デジカメガイド
●長 所
(1)写した写真をすぐに見られる。
撮った写真をすぐに見せることが可能です。大型テレビに繋いで見せるのがお勧めです。これには、デジカメとテレビを直接ケーブルで繋ぐ方法とパソコンにデータを読み込ませて、パソコンとテレビを繋ぐ方法があります。(手軽なのは、カメラとテレビを直接繋ぐ方法ですが、この方法だと、縦位置で撮影した写真も横向きに表示されてしまうものが多いです。こった見せ方をするには、やはりパソコンを使うことをお勧めします。)
(2)不要なもの・失敗したものは消して、何回でも撮影できる。
一度、記録メディアを買うとフィルム代がかかりません。これは、デジカメの大きな利点です。失敗を気にしないでどんどん撮れるということは、それだけいい写真が撮れる可能性が大きくなるからです。また、子どもが撮影する場合も、失敗が多くなりがちですが、何回か撮るうちにいい写真が撮れます。
(3)ファイルに保存するので、後で写真に加工ができる。
撮影した画像は保存しておけば、後でいろいろな物に再利用ができます。
(4)データがデジタルなので、時間がたっても劣化しない。
プリントした写真は、時間とともに、退色が進みだんだん汚くなりますが、元のデーターはデジタルなのでいつまでも劣化することがありません。もし、貴重な紙の写真があったら、スキャナーやデジカメで、デジタルなファイルにして保存するのがいいでしょう。
(5)インターネットなどを使って、リアルタイムに遠くへ送ることができる。
撮った写真をホームページに載せたり、メールに添付したりすれば、遠くの人にすぐに見てもらうことができます。この機能は、これからの交流などで盛んに使われることでしょう。

●短 所
(1)画質がまだ、高級一眼レフには及ばない。
200〜300万画素のデジタルカメラが銀塩のコンパクトカメラと同じくらいの画質と言われています。しかし、現在のデジタルカメラでも十分な画質です。

(2)起動時やシャッターを押すときに、タイムラグがある。
デジタルカメラでは、電源のスイッチを入れてもすぐにシャッターを切ることができません。また、続けて何枚もシャッターを切ることができません。これは、カメラを起動したり、撮った画像を処理したりするのに時間がかかるためです。最近の機種では、起動時間が2〜3秒・記録時間が1〜2秒などと高速なものも出てきましたが、それでも動きのある物を撮ったりするのは苦手です。
(3)絞りやシャッタースピードなどの設定が細かくできないものが多い。
現在の機種(*)では、一眼レフカメラのように絞りやシャッタースピードを撮影者の思い通りに設定することができないものが多いです。芸術的な作品を撮るのには、向いていないといえます。
(4)銀塩フィルムに比べて、ラティチュードが狭く白飛びが出やすい。
人間の目はとても優秀で、明るいとこらから暗いところまで、かなり広い幅の明暗差を見分けることができます。しかし、デジタルカメラでは、読みとれる明暗差が狭いので、限度を超えて明るいところは白く飛んでしまうのです。

デジカメの得意な写真・不得意な写真
上で述べたようなデジタルカメラの特徴から、デジタルカメラの被写体には、得意なジャンルと不得意なジャンルがあります。デジタルカメラに向かないジャンルの写真も、技術である程度は補うことができますが、初心者は、得意なジャンルを中心に撮る方が、失敗が少ないと思います。
(ここで想定しているのは、130〜300万画素くらいまでの、デジタルカメラです。高級な一眼レフタイプのデジタルカメラは、除外しています。)

デジカメの得意な写真
人物や花・虫などのアップ
アップで撮ると、デジタルカメラの欠点である解像度の低いことが目立ちません。200万画素なら、A4位に伸ばしても十分にきれいな写真ができます。ただし、デジタルカメラのレンズは、焦点距離が短いので、一眼レフカメラのようにボケ味を生かした写真は撮りにくいです。
スナップ写真 数人のスナップ写真も、きれいに撮れます。ただし、動きのある写真は、苦手です。
子どもの作った作品 絵や習字・工作など、子どもの作った作品もデジタルカメラに向いた被写体です。おもしろいのは、紙にプリントした作品の方が、実際の作品よりも上手に見えることです。縮小することで、本物の欠点が目立たなくなるのかもしれません。
●作品に対して垂直にカメラを構える。(できれば、三脚を使用する。)
●広角で撮るとゆがむので、少し望遠側で撮った方が自然な感じになる。
●額縁などを合成してつけると、より立派な作品に見える。

デジカメの不得意な写真
人物の集合写真は、銀塩フィルムでも大型カメラを使って撮るくらいなので、デジカメではちょっとつらいです。
●撮る場合は、横に並ぶ人数をできるだけ減らして、縦の列を増やす。
動いている物の写真 デジカメは、シャッターのタイムラグがあったり、シャッタースピードなどの細かい設定ができない物が多いので、動いている物を撮るのは苦手です。
●撮る場合は、「置きピン」という方法を使う。
動いているものがどこに来たらシャッターを押すかを決め、あらかじめその位置にピントを合わせておき、動くものがそこに来た瞬間にシャッターを押す。はじめは失敗もするが、慣れれば、うまく撮れるようになる。
●横よりも、正面から撮った方が、動きを止めることができる。
風景写真 街中の建物など狭い範囲を写すならいいが、雄大な自然などの風景写真には向かない。

デジタルカメラに必要な機器
デジタルカメラは、パソコンを使わなくても、ケーブルでテレビと繋ぐことで、撮った写真をテレビで見ることができます。しかし、パソコンを使うと、デジタルカメラの利用価値は、もっと高まります。 デジタルカメラの撮影に慣れてきたら、ぜひパソコンを使ってください。

デジカメメーカー
FUJI CANON OLYMPUS NIKON SONY MINOLTA CASIO

デジタルカメラ
画素数の多い物ほど、高画質になります。ディスプレイで見るだけなら、あまり高画質の物は必要ありませんが、最近出た機種は、画質だけでなく操作性も向上しているので、最近の130万画素以上の機種をお勧めします。
記録メディア
撮った画像を記録しておくもの。従来のカメラのフィルムに当たるのが記録メディアです。現在の機種では主に、スマートメディアとコンパクトフラッシュが使われていますが、最近、大容量の新しい記録メディアが発表されているので、フィルムのように同じ規格のものが長く使われることはないと思います。
カメラを買うと、おまけで1枚付いてきますが、これは記憶容量が少ないので、もう一枚大容量のものを買った方がいいです。
種類…
コンパクトフラッシュ
マイクロドライブ
スマートメディア
xDピクチャーカード
SDメモリカード
マルチメディアカード・
メモリースティックメモリースティックDuo

電 池
電池もカメラを買うとついてきますが、付属するのは、たいていアルカリ電池なので使い捨てになります。たくさん写真を撮る場合には、充電可能な、ニッケル水素電池を使う方が経済的です。

カードリーダー
デジタルカメラで撮った画像(記録メディアの中に保存された)をパソコンに読み込ませるための機器です。カードリーダーには非常にたくさんの方式がありますが、私が使っているのはパソコンのUSBポートに接続するタイプです。これは、かなり高速にデータを送ることができます。
*最近のデジカメでは、ほとんどの機種が、カメラとパソコンのUSBポートをケーブルで直接つなぐことで、画像をパソコンに読み込ませることができるので、絶対必要というわけではありません。記録メディアをカメラから取り出して、別のところのパソコンに読み込ませたいときには、あると便利です。

画像編集ソフト
パソコンに取り込んだ画像のトリミングや、明るさ・色の調節などに使います。初心者にはちょっと難しいですが、じゃまな物を消したり、全く別の背景と入れ替えるなどということもできます。フォトレタッチソフトの代表格には、アドビの「Photo Shop」というソフトがあります。ただし高機能なために、値段も高いです。初心者が1〜2万円で買えるものとしては、「Paint Shop Pro」や「Photo Shop Elements」「Photoshop Album」などがあります。

パソコン
Windows95や98を搭載しているパソコンなら使えますが、Windows98より後のパソコンをお勧めします。その理由は、最近のデジカメはUSBケーブルでデジカメの画像をパソコンに送る機種が多いのですが、Windows95は、USBに対応していないからです。
快適に使うためには高速なCPUとメモリーをたくさん載せた機種がいいです。特にメモリーは、128MB以上あった方がいいです。(WindowaXPでは256MB以上推奨)

プリンタ
写真をきれいにプリントするには、インクジェットプリンターの場合、1440dpi位の機種で、写真用の専用紙を使って印刷します。ただし、高画質で印刷するほど、印刷時間も長くかかります。

画素数
「画素数」ってなに? 普通のカメラとかでいう「きめの細かさ」だと思ってください。ですから たくさん画素数があるということは きめ細かい写真が撮れるということです。また たくさん画素数があると 大きく写真に伸ばしてもきれいです。ですから あとで写真にされる場合ですと 画素数が大きいほど大きくきれいになるということです!
フジはハニカムCCDといって実画素数は240万画素でも、CCDを内部処理によって432万画素にしています。実際の目安としては330万画素と同等だと考えてもらってもよいです。また、ハニカムCCDは肌の発色などが得意で、とてもキレイに写ります。
画素数=綺麗ではなく 各メーカーによって発色が違います。オリンパスやニコン・キャノンなどカメラメーカーが発色の点ではよくできていると思います。

ズーム
光学ズームってなに?という質問が多いです。光学ズームとはレンズで大きくするので画質が損なわれません。ただし、本体が大きくなってしまうという欠点があります。
ズームってなに??ズームとは遠くのものを近くに写せることをいいます。ちょっと離れたとこでもズームがあれば大丈夫!光学ズームとデジタルズームがありますがデジタルズームは無理やり大きくするようなものなのであまりおすすめできません(432万画素くらいあれば、デジタルズームでもきれいです)。最近では12倍ズームなるものも登場してきています。運動会やスポーツ撮影に使うのでしたら10倍ズームがおすすめです。(6倍くらいでも結構使えます)
最近では1000万画素など超高画質化大画素化が進んでます。インターネットでつかうのならそんなに大きな画素は必要ありません。webで使う画素は300×300程度がほとんどですので、デジタルズームでも綺麗に使えるということになります。