2章 身をまもるための約束(やくそく)
 私たちは、横断歩道(おうだんほどう)をわたるとき、信号が青になってからわたるという約束(やくそく)をまもります。もし、赤のときにわたったり、横断歩道(おうだんほどう)でないところをわたったとすると、車にひかれてしまうかもしれないからです。このように、私たちは、交通事故(こうつうじこ)にあわないように、「人間は信号が青のときに横断歩道(おうだんほどう)をわたる」という約束(やくそく)をまもります。おなじように、インターネットでも、身をまもるための約束(やくそく)があります。

2.1 パスワードについて
 インターネットを利用(りよう)するためには、ユーザーIDとパスワードが必要(ひつよう)になります。ユーザーIDはインターネットの世界での名前、パスワードは、インターネットでの名前を使ってる人が、本当(ほんとう)にその人であるかをたしかめるための合い言葉(ことば)になります。
この2つは、先生かおうちの人が用意(ようい)してくれるものですが、このユーザーIDとパスワードをもらったら、友だちに教(おし)えたり、ノートにかいて、そのノートをだれかに見せてしまったりしてはいけません。また、パスワードを打(う)ちこんでいるときには、まわりにいる人に見られないように注意(ちゅうい)しましょう。パスワードがわるい人に知られてしまうと、その人が私たちのユーザーIDをつかって、わるいことをするかもしれません。そうすると、私たちもこまってしまいますが、それ以上(いじょう)にいろいろな人に迷惑(めいわく)をかけてしまうことになります。
もし、だれかに知られてしまったら、すぐに、先生かおうちの人に言うようにしましょう。また、パスワードは、ときどきかえた方がいいので、1か月に1度ぐらい、先生かおうちの人に、パスワードをかえてもらってください。

2.2 ユーザーIDについて
 ユーザーIDは、インターネットの世界での名前のことです。ですから、友だちやおうちの人のユーザーIDは、本人(ほんにん)がよいといっても、つかわないようにしましょう。たとえば、おなじクラスの「すずきはなこ」さんが、日によって「すずきはなこ」さんだったり、「いしかわゆうこ」さんだったりと、ちがう人になってしまったら、「すずきはなこ」さんが本当(ほんとう)はだれなのか、わからなくなってしまいますよね。おなじように、友だちのユーザーIDでインターネットをつかったりすると、インターネットにいる人たちは、そのユーザーIDが本当(ほんとう)はだれなのかがわからなくなってしまいます。
ですから、かならず、自分(じぶん)のユーザーIDだけをつかうようにしましょう。

2.3 なんでもすぐには答えないこと
 インターネットでホームページを見ていたりすると、アンケートやプレゼントにおうぼするために、住所や電話番号をかきこむようになっているページがあります。また、インターネットで知りあった人から、住所や電話番号、おうちの人のことをきかれることがあるかもしれません。
名前や住所、電話番号、おうちの人のことをきかれても、こたえないようにしましょう。また、こういった内容(ないよう)は、電子メールにかいたり、Webページにのせてもいけません。
また、もし、インターネットで知り合った知らない人から「あなたと会いたい」と言われたとしても、会う約束(やくそく)をしてはいけません。
ざんねんながら、インターネットにいるのはよい人たちだけではありません。住所や電話番号、おうちの人のことを利用(りよう)して、わるいことをする人がいるかもしれません。電子メールでお父さんの出張(しゅっちょう)の話をしたら、お父さんが留守(るす)のときに、強盗(ごうとう)に入られた、というできごとさえあります。十分(じゅうぶん)に気をつけましょう。

2.4 コンピュータウィルスについて
 私たちがインフルエンザにかかると、熱がでたり咳(せき)がでたりして具合(ぐあい)がわるくなるように、コンピュータウィルスに感染(かんせん)すると、そのコンピュータは調子(ちょうし)がわるくなったり、こわれてしまったりします。このコンピュータウィルスは、インターネットからもやってきます。知らない人からきた電子メールや添付(てんぷ)ファイル、他(ほか)からもってきたフロッピーディスクには、コンピュータウィルスがいるかもしれません。知らない人からメールがきたときや、他(ほか)からもってきたフロッピーディスクのファイルをひらくときには、まず、先生かおうちの人に相談(そうだん)するようにしましょう。
また、最近(さいきん)のコンピュータには、ウィルスを見つけるためのソフトウェアがはいってます。もし、コンピュータを使っているときに、「ウィルスを発見(はっけん)しました」というメッセージが画面(がめん)にあらわれたら、先生かおうちの人に連絡(れんらく)しましょう。

2.5 そのほかのセキュリティについて
 コンピュータやインターネットをつかうときには、いつもセキュリティに気をつけなければなりません。そのために、今までに説明(せつめい)したこといがいにも、まもらなければならないことがあります。たとえば、ひとりの人に何百通もの電子メールをおくったり、友だちの名前で電子メールをだしたり、友だちのパスワードをおしえてもらって、その友だちのユーザーIDをつかうといったことは、インターネットにいる人たちを混乱(こんらん)させる原因(げんいん)になるので、けっしてやってはいけません。インターネットはたいkへん広い世界で、情報(じょうほう)が伝わる速度(そくど)もはやいので、ちょっとしたいたずらのつもりでやったことが、全世界に広まってしまうこともあります。十分に注意(ちゅうい)して、ただしくインターネットをつかうようにしましょう。
また、「決められた時間いがいはコンピュータ室には入らない」など、先生やおうちの人と相談(そうだん)して約束(やくそく)をきめたら、それはまもるようにしましょう。